2025.11.14

【国の動きとこれからの住宅の在り方】

 

ここ数年、住宅に関わる国の方針が大きく動き始めています。
特に2027年4月からスタートする「GX ZEH」は、これから家づくりを考える人にとって、確実に知っておくべき重要なキーワードです。

 

 

■ 2027年4月「GX ZEH」スタート

現行のZEH基準は 2028年3月31日まで新規取得OK。
この期間内に仕様確定や契約をする住宅は、今のZEH基準で申請できます。

ただし2027年4月からは、国として新しいZEH基準「GX ZEH」へ段階的にシフトしていきます。

 

 

■ 北海道は「GX ZEH Oriented」に

多雪地域の北海道は、例年通りZEH Oriented扱いですが、
要件が大きく変わります。

▼ 大きな違い

再生可能エネルギー(太陽光)の設置義務がなくなる代わりに、

1.HEMS(高度エネルギーマネジメント)必須

2.定置用蓄電池の導入必須

北海道でも「創って・貯めて・管理する」家が標準になっていきます。

 

 

■ 国がここまで住宅に求める理由

政府の大きな方向性は 2050年カーボンニュートラル。

・2050年:住宅ストック平均でZEH水準へ

・2030年:新築は原則ZEH水準へ

・2030年までに段階的に基準引き上げ(今回のGX基準レベル)

本来2030年で予定していた基準を 2027年に前倒しした ことが今回のポイント。

 

 

■ 国の狙いは「エネルギー自給率アップ」

今までの政策:
→「太陽光つけたら補助金あげますよ」という“促進”ベース

これから:
→「一定以下の性能の家は建てられません」という“制度化・義務化”へ

つまり、
“選択肢としての省エネ”から、“前提としての省エネ&自給”へ。

国としてはエネルギー安全保障(外交・防衛・経済)を強化したい。
その中心に「住宅の性能と自給力」が入り始めた、ということです。

 

 

■ 不都合な事実:これから住宅業界は淘汰される

国交省は明確に、
基準を満たせない住宅会社は市場から自然と退場していく仕組み
をつくると宣言しています。

性能・省エネ・エネルギー自給ができる住宅が“当たり前”の時代に向けて、住宅会社側も本格的な対応が求められていきます。

 

 

■ まとめ

これからの家づくりは、

・「断熱が良いだけの家」では不十分

・「自家発電・蓄電・エネルギー管理」まで含めての“新しい当たり前”

・国の基準は今後さらに高くなる

・北海道は特にGX ZEH Orientedの影響が大きい

という流れになっていきます。

家を建てるタイミングで、
“どの基準で建てるか”が家の価値を大きく変える時代 ”に入りました。

 

国の状況・これからどのような住宅にするのが、お客様にとって一番いいのか、

こちらもしっかり抑えて、一緒にお家づくりを進めていきましょう!!